20080923

カレースプーン


父さんは箸でカレーを食べる。
金属で飯を食うのがイヤなようだ。湊のオヤジ達は皆
そんな感じなのか。友人の父さんも同じだと言う。

さて、木のスプーンを買ってやろうと機会があるごとに
狙っていたのだが、なかなかいい感じの物が無い。
考えた末、うん、、、作っちゃおうという事になった。
作っちゃえば形は思いのままである。

材料は台所にあった、竹製のシャモジ。
例によってナイフと彫刻刀とヤスリで削っていく。

僕は彫る事が好きなようだ
木を彫る事は中学校の図画工作の授業が最初で
黒檀を彫刻刀で細工彫りしてハンコを作ろうという授業だったが
皆、やり難そうに彫っている中、僕だけ3週目の授業で出来上が
っていた。出来上がったハンコは上出来で学年の品評で金賞に
なっていたのを憶えている。
そのハンコは家に持ち帰ってすぐ、買ったばかりのナイフの柄の
材料になってしまった。金賞をとって置こうなどと微塵も思って
いなかった。今考えると面白い。

出来上がったスプーンは、元がシャモジなだけに平たいスプーンに
なってしまったが、これがなかなかどうしてカレーが食べやすい。
すっかり気に入ってしまった。

はたして父は使うのだろうか、次のカレー日が楽しみである。