20101123

もっともっと

目的の展示より併設の展示の方が心に残る事がよくある
今日は東京国立近代美術館へ鈴木清の写真展へ

でも
麻生三郎展のほうに やられた
作品のほとんどに赤があって その赤は
白黒写真で使う暗室ライトの赤の濃さの感じ
そのせいか妙な親近感が湧いて作品の中に入り込めた

初期の作品では
「僕は絵を描きたかったのではないか?」と思ってしまうほど好きな作品たち
絵を立体的に盛り上げて描いていたりたり
人を空想のオブジェに置き換えて描いていたり
いろんなアイディアを試している

後期の作品では一見すると古い家の壁を切り取ったようなものばかり。
全体的に暗くてゴチャゴチャした非常に見づらい感じだけれど、
よくよく見ていくとアップだったり全体像だったり、いろんなモチーフが
ひとつの画面に多く配されていて双方を感覚が行き来する。
色や形や明暗で分けるともっともっと出てくる

ずっと見ていたら
「もっともっと見せてやる」と絵に言われて、
怖くなって逃げるように出てきてしまった。

こんな経験初めてだった。そして見たあとの余韻
「もっともっと見せてやるのに」と頭の中で彼の絵がまだ言っているようだ
12月19日まで
また機会があったら、そして勇気があったら行きそう