洗車をしたとき毎回思う事がある
「こんなところにも固形ワックスが・・・もう」
海外から帰ってくると、車は父が洗ってくれていて
いつもキレイだった。けれどワックスがいろんな隙間に残っていて
そこだけは、なんとかして欲しかったが
洗ってもらっている手前、何とも言えず・・・
父さんはあまり器用な人では無かった
周りには器用に思われていたかも知れないけれど
それは、地道に日が暮れるまで何か一つの作業をやってられる
人だったから。よく言えば職人気質だったのかも知れない
そして
今になってその残ったワックスが愛おしく思うのだ
洗車中は勿論、仕事中に突然思い出して、涙ぐむくらい
最近ブワッと思いだしては涙をこらえるときがある
未だに生活の中に父さんの跡が残っている
これから薄れてなくなっていく事だろうけれど、
見つけては 心の中に強く濃く残しておきたいと思う
そして、僕の跡が残るのか…とも思う
父の跡を拭った後の僕の跡は、必然
成長していなくてはならない
でしょ
なんで死んじゃったのだろう
もっと僕らに伝えたい事があったんじゃない?